mattoの工作&探索記

適当に模型製作や探索をした記録です。

2015年01月

前回「葛生に廃線群と石灰石鉱山を見に行ってみた(前編)」の続きです。


山の間に広がる田園地帯から外れて、日鉄羽鶴線の廃線がある方向の道を進んでいきます。
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急な坂道をしばらく登ると、日鉄羽鶴線の踏切跡を見つけました。
上白石駅などと同じように線路はありませんが、相変わらず路盤はそのまま残っています。
羽鶴線のほうも結構な急勾配に敷かれています…


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踏切前後にあった柵は廃レールの再利用品でした。


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踏切の先も急勾配のまま線路と一定間隔を開けて並行していきます。
機関車1両で貨物列車を牽いて登り降りするのは厳しいんじゃないかと思える斜度でしたが、下るときに積車で登るときは空車なので、牽引力よりもブレーキ力が重要になりそうな線形です。

道路から鉱山への私道が分岐していて、羽鶴の鉱山前に。。


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道路沿いにあった鉱山の案内図には羽鶴線が描かれたままでした。


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線路跡を跨ぐ陸橋がありました。
ここは羽鶴線を取り上げた記事でよく見かける有名なアングルですね。
緩やかなカーブがいかにも鉄道的です。


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わずかな平地に灰色一色の工場群が建て込んでいました。
この実用一辺倒で無機質なデザインは惹かれるものがありますね。。


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情景製作用に細部観察を…
ひとえに石灰汚れと言っても、単に真っ白になるのではなく、薄灰色の泥状に汚れが付いているパターンも見かけました。
トタン張りの外壁はコルゲート板を小さく切って貼り重ねるのがベストでしょうか…


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斜面に建つ設備群。
この辺りが羽鶴線の終点で、かつてはヤードが広がっていたようですが今では殆ど面影がありませんね。
外壁に描かれた社紋が良い感じです。


この場所で廃線は終わりですが、マップを見るとさらに先にも採掘場や工場が間近で見れる場所があるようなので進んでみます。
葛生駅からずっと登りでしたが、ついに尾根を越えて下り坂に。


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道の頂上付近からは羽鶴鉱山の真裏にある採掘場が一望できました。
全国の石灰石鉱山と同じように、露天掘りで斜面を段々に削っていくベンチカットでした。

頂上を過ぎると今度は急勾配で一気に下って、断崖絶壁になった崖沿いに出ました。

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断崖絶壁の開けた場所から見えた対岸の斜面は、ここもまた山肌が完全に剥がれた採掘場になっていました。。


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とにかく凄まじいスケールです…
右側に2階建ての建物が建っていますが、それと比べると中央にある3つの坑口のサイズが異様に巨大ですね…
おそらく10m四方はありそうです。
休日でしたが稼働していて、超大型の鉱石輸送トラックが行き来しているのが見えました。
まわりの景色でスケール感が狂いますが、あのトラックも相当な大きさだと思います。

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羽鶴側に比べてこちらは地形が険しくて、1車線で曲がりくねった急坂で鉱山のある谷まで降りていきます。


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谷に建つ石灰工場が一望できました。
このくらいの俯瞰アングルで見ると模型化する際のバランス把握がしやすそうです。


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下まで降りて鉱山道を進みます。
公道ですが、まるで鉱山の中を通り抜けるような道に…
人家の無い山の中でどこにも通じていない道なのにファミリーカーがひっきりなしに往来していて困惑しましたが、後から調べたらこの山の奥に有名な神社があって初詣で混んでいたみたいでした。
白線や標識が見えない実質的な鉱山道なので、初めて通るとビックリしそうですね…


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こんな感じで積み込み用のホッパーまで道路のすぐ脇にあったりします。
鉄道はありませんが資料収集的にも探索的にも面白い道です。


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道路から直角に鉱山会社所有のトンネルが分岐していたり…


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マスクが欲しくなるくらい石灰粉が舞っていました。


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自転車のタイヤも真っ白に…
鉱山や工場と言うとススや錆の色のイメージですが、石灰系の鉱山はどこも白く染まっていて、より独特な景色が見れるのでとても興味を惹かれます。


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反対側の斜面も採掘場になっていて、完全に石灰鉱山に囲まれた道路でした。
会社によって設備群の造りが微妙に違っているのも興味深いです。


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工場が途切れて集落に入る手前には山神宮が。。


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道路沿いにあった廃屋。
鉱山からのトラックから舞う石灰汚れで白化していました。
道の周囲に住んでいると粉塵で大変そうですね。


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道路脇にはこんな看板も。。

葛生から山を越えてきてしまったので、葛生駅に戻るには再び山を越えなければいけません。
時間的に葛生駅へ戻る頃には日没になってしまい再探索は不可能そうなので、距離的に一番近い栃木駅で出ることに。

会沢線方面に行けなかったので、やっぱり再訪問必須ですね。
とは言え1日だけでも刺激を受ける景色を沢山見れたので、来てみて良かったです。


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栃木駅の周辺も古い町並みが多く残っていて良い風情でした。
こういう景色のある街は落ち着きます。。



おわり。。 

どうも。。

新年早々に探索へ行ってきました。
今回は以前から廃線関係の本やサイトを見て気になっていた栃木県の葛生へ、石灰石鉱山や廃線群を見に行くことに。。
葛生には石灰石やドロマイトの鉱山が広範囲に存在していて、かつて東武線で貨物輸送を行っていたときの廃線が数多く残る「魔境」とも称される場所で、石灰石鉱山レイアウトのイメージ作りや資料探しにもうってつけだと思っていました。
見所が多いので自転車を輪行して現地を探索しても1日では足りなそうでしたが、とりあえず一度行ってみることに。。


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宇都宮線から久喜で東武に乗り換えて館林に。
ここから佐野線に乗り換えて終点の葛生に向かいます。
私鉄駅で切り欠きホームがあるのは珍しい気がしますね。


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 佐野を過ぎると乗客が殆ど降りてしまって貸し切り状態に…
途中駅のほとんどが有効長の長い行き違い設備があり、使われなくなった貨物列車の待避線が残っているところもあって、全盛期の貨物列車の多さが伺えます。


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終点の葛生駅に到着。
すぐに自転車を展開して散策しに行ってみることに。
葛生駅は1面1線で、かつては大きな貨物ヤードが広がっていましたが、今は夜間停泊用の留置線が2本ある以外は空き地になっています。
南側の2/3くらいは太陽光発電のパネルが敷き詰められていました。


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駅の最端にある踏切跡から館林方を望む。
2本の留置線が合流するかたちで分岐器がありますが、その途中で車止めが設置されていて実質これも廃線化されていました。


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反対側はこんな感じ…
かつては葛生駅から大叶線・会沢線と日鉄羽鶴線が伸びていて、石灰石やドロマイトなどを輸送していました。
現在は全て廃線になっていてレールが撤去されていますが、架線や路盤は残っています。


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路盤は左にカーブしながら上白石駅へ向かいます。
これとは別に直線の路盤跡が伸びていて、その先の斜面にトンネルが続いているのが見えましたが、帰宅後に調べたところヤードの引き上げ線だったみたいです。


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路盤は築堤になっていて周囲の地面よりも若干高いのでガーダー橋が掛かっていた場所も。
ガーダー橋本体は撤去されて橋台だけが残っていました。
歩いて潜ると頭が当たりそうなくらい低いです。


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架線柱や電線類はそのまま残っているので、離れて見ると現役線のようにも見えなくもないです。
冬の北関東特有の乾燥しきった空っ風と雲一つない青空に廃架線が映えます。


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標識類も残っていました。
架線が3線分になっているのでここが上白石駅構内でしょうか。


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上白石駅をすぎたところで、大叶線・会沢線・日鉄羽鶴線がそれぞれ分岐します。
複数の線路が扇状に広がっていて壮観です。。


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踏切も遮断機や線路以外は現存していました。
線路は全て撤去されているのに、それ以外の設備は手つかずなのが少し謎ですね…


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東武の支線扱いだった大叶線・会沢線は電化されていましたが、日鉄鉱業の専用線である羽鶴線は非電化でした。
なのでこの上白石駅で日鉄のDL(かつてはSLも使用されていました)から東武のELに付け替えが行われていたようです。


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踏切の先もずっと路盤が残っています。
この辺りから日鉄羽鶴線と東武大叶線・会沢線が分岐していました。


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線路際を流れる小川の周りも情景製作に取り入れたくなるような情緒ある風景でした。
大規模な石灰鉱山や工場の他にも、こういった小さい石灰工場も数多く残っています。

上白石駅から分岐した各線はそれぞれ終点まで5〜10km以上伸びているので、まだ序盤しか見れていない状態です。。
廃線以外にも周囲の鉱山や工場群を見てまわりたかったので、今回は羽鶴線方面へ進んでいきます。
大叶線と会沢線はまた改めて探索に来ようと思います。

ちなみに、会沢線はネット上で検索してもなかなか現役当時の写真や資料が出てきませんが、ネコ・パブリッシング刊「トワイライトゾ〜ン MANUAL13」に会沢線の記事が掲載されていて、当時の写真と配線図を見ることが出来ます(以下、同誌140・141ページより引用)。
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急勾配・急曲線でいくつもの線路が分岐していて、小規模な石灰工場群の2~3両分しか有効長の無い貨物ホームやホッパーに線路が引き回されている、まさしくトワイライトゾーンと呼ぶにふさわしい景色でとても印象に残っています。。
80年代後半に廃止になっていますが、短い引き込み線の中をどうやって入れ換えをこなしていたのか気になります。




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東武線から分岐した羽鶴線は架線が無くなり、ひたすら緩い登り勾配に。
相変わらず路盤跡はそのまま残されています。


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葛生の街中を出ると一気に田園地帯に。
古くから里山の風景がそのまま残っている感じで、自転車で走るのに凄く良い道でした。
北風を真っ正面から受けながら走るので寒さと向かい風で進みづらいですが、逆に景色をゆっくり眺められます…


つづく。。
 

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