どうも。。

 天気が良かったので久々に廃線探索に出掛けてみました。
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今回は水戸線の川島駅へ。
川島駅にはかつて太平洋セメントの川島サービスステーションがあり、1997年まで秩父鉄道の武州原谷駅からのセメント列車が設定されていました。
また、それとは別に日本コンクリート工業川島への専用線もあり、80年代までは現役だったそうです。

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友部・水戸方面ホームの横に側線が残っています。

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枯れ草に覆われて見にくいですが、線路や分岐器が残っているのが確認できます。
3~4本の側線が敷かれていたようですが、ホーム横の線路は現在は撤去されています。

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ホーム横の側線からカーブしていく専用線の線路。
架線柱が現存しているのが珍しいですね。

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跨線橋から小山方面を望む。
側線への分岐があったような痕跡がありますが、今は完全に撤去されて行き違い設備のみになっています。

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コンクリート工場へ続く専用線跡。
かつては左側にも側線があったようですが、現在は用地転用されています。

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駅を出て専用線沿いへ。
県道303号の踏切跡は道路内のレールこそ撤去されていますが、警報機脇の柵や遮断機の開閉スイッチなどが現存しています。

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川島駅方面。
雑草に覆われていますが線路は残っていました。

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踏切を越えた先を見ると、右手にカーブしていく線路が…
架線柱に加えて架線も張った状態で残されています。
分岐器と転轍機も現存していて、とても惹かれる廃線情景です…

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鬼怒川の河川敷へ出る道を通って専用線に近づいてみました。
この辺りからコンクリート工場の敷地に沿っていて、専用線が敷地との境界になっています。

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雑草に埋もれた線路と近代的なコンクリ製架線柱のギャップが特徴的な線路跡。
コンクリート工場は現在も操業中で、工場内には製品のコンクリ製電柱が大量に保管されていました。

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藪を進んで線路に…
秋になって雑草がなんとか歩けるレベルになっていますが、真夏は藪に覆われて線路が全く見えなくなっていそうです。

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線路内に生えた樹木。
廃止からの年月の経過を物語っています。
コンクリート工場の専用線のさらに先には1970年頃まで砂利取り線もあり、今でも路盤の痕跡が確認できます。

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この専用線の奥には廃車になったスイッチャーがそのまま放置されているという情報があり、ぜひとも見てみたかったのですが、進むにつれて藪が濃くなり断念…

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鬼怒川の河川敷から専用線を望む。
この樹木と雑草の中にスイッチャーが埋もれているそうです。
河川敷側から行けるルートは無さそうなので、線路伝いに藪漕ぎしていくしかないようでした…
藪の薄くなる冬の時季にリベンジしたいと思います。



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今回も折り畳み自転車を輪行してきたので、川島駅を出発して次も目的地へ向けて走っていきます。

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川島駅から約19km離れた岩瀬駅まで走ってきました。
かつて岩瀬駅と土浦駅を結んでいた関東鉄道筑波線の廃線跡がそのまま「つくば霞ヶ浦りんりんロード」というサイクリングロードとして整備されていて、今回はそれを走るのも目的でした。
岩瀬駅から土浦駅までほぼ約40kmの平坦な道のりなので、昼頃から出発しても片道から十分走破出来ます。
ちなみに、つくば霞ヶ浦りんりんロードの霞ヶ浦側コースである土浦〜佐原間は以前「霞ヶ浦の桟橋軌道を観察してみる」で走りました。

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かつて筑波線の線路があった岩瀬駅ホームの左手がサイクリングロードの出発地点になっています。
現在でも2面3線に長いホームでそれなりに水戸線内では設備の大きい駅ですが、公園として整備されたかつての線路跡を含めると筑波線の現役当時はかなり広い構内だったことが伺えます。

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一部を除いて線路跡をほぼそのままサイクリングロードとして整備しているので、鉄道路線らしいカーブ具合が残っています。

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旧雨引駅跡。
現在は休憩所して整備されていて、ホームの土台が今でも現存しています。
貨物ホームも残っていて、かつては近隣の石材の運び出しに利用されていたそうです。

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線路跡のすぐ脇に石材会社があったりします。
サイクリングロードから見える付近の山肌にも岩肌が露出している箇所が所々見えていて、もしかすると石切場の運搬軌道があるかもしれない…と思ってしまいました。

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紫尾駅跡。
駅ホーム跡が残っているところは多いですが、逆にそれ以外の鉄道設備はほとんど撤去されています。

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途中で寄り道したせいで後半はすっかり夕暮れに…
沿線は田畑が多く起伏もない地形なので眺めはとても良いです。
線形も良く勾配もほとんど無く、とても走りやすい道でした。
鉄道遺構として見ると、整備が進んで現役当時から現存する物を探すのは難しくなっていますが、線形や駅跡はそのまま残っていて沿線風景も良いので鉄道旅情を感じられるサイクリングコースです。

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無事土浦駅に到着。
土浦駅からなら当駅始発で上野・品川方面の空いた電車で楽に輪行して帰れるので、それも踏まえて良いルートでした。

廃線跡を転用したサイクリングロードは全国各地に存在しているので、いつか全走破してみたいと思っています…

おわり。