mattoの工作&探索記

適当に模型製作や探索をした記録です。

【探索日:2020年11月】

どうも。。
今回は以前更新した「東武根古屋線の廃線跡を探索してみた」のあとの話になります。
自転車を輪行してきて八高線の小川町駅周辺で東武根古屋線の廃線跡を散策したあと、そのまま八高線沿線を高麗川方面に走っていきました。

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八高線沿線は都内から比較的近い割に自然が豊富で、交通量も勾配も控えめな道が多いので自転車で走りに来るのにとても良いです。
気動車に乗って来れるのも大きいメリットですね。

明覚駅の辺りから八高線沿いを離れて、鳩山ニュータウンという場所へ向かいます。
比企郡鳩山町にあるかなり大きなニュータウンで、何の変哲もない大規模分譲地に見えますが、この一角に"鉄"的にとても興味深い物があります。

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森になっている公園内の遊歩道を進んでいくと何やら車両らしきものが見えてきます…

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公園の遊歩道沿いにナローの車両群が静態保存されています。。
KATOの機関車を先頭にトロッコ数両が編成を組んでいます。

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正式には「トロッコ公園 銀河ステーション」という名称で、日本全国の林鉄や鉱山鉄道を巡っていて不慮の事故で亡くなった少年を偲んで作られたそうです。

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ホームと駅名標に古枕木で作られた柵が設置されていて、ただ車両を置いただけで済ませないこだわりが感じられる展示です。
屋根も設置されていますが柱が奥側のみの片保持式なので撮影しやすいのも良いですね。

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車両をじっくり見ていくことに。。
先頭のKATOはかつて葛生の駒形石灰工業で活躍した3.5t機で、軌間は610mmです。
現役当時とは違うDD51やDE10を彷彿とさせる塗装がされていますが、これはこれで似合っている気がします。
駒形石灰のナローと言えば、未舗装の路地に敷かれたヘロヘロの軌道を走っていく情景を色々な本で見て衝撃を受けたナロー軌道で、今もこうして保存された実車を見れるのは嬉しいですね。

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正面から。
KATO WORKSの文字やダクトもしっかり残っています。

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右側面のカバーは紛失してしまったのか無くなっていて、内部が見える状態になっています。
一部機器は取り外されているようです。

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ヘッドライトや窓には破損防止のためか金網が貼られていました。
カバーで覆われた排気口が特徴的です。

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側面台枠部の表記。
軸受やブレーキまわりのパーツも覗けます。

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運転席にも入ることが出来ます。
稼働状態の実車がどうなっているのか知らないので詳しくわかりませんが、本線系の機関車と比べると機器類が少ないですね。
前方視界は思った以上に狭かったです。

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後部側の窓は比較的大きめでした。
機関車次位には鉄製の平トロが連結されています。
これは恐らくKATOと一緒に駒形石灰で活躍した車両だと思われます。

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その隣には木製の平トロが3両繋がっています。
2両は妻面に壁板があるタイプで、もう1両は完全な平車です。
木製の台枠に車輪が付いているだけのシンプルな造りで、いかにもトロッコな感じの車両です。
床板が一部欠損し塗装もかなり剥がれていて、状態はあまり良くありません。
この3両はどこから来た車両なのか不明です…

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後部に繋がれた2両は運材台車で、木曽森林鉄道から来たもののようです。
これは全鋼製で前の3両に比べるとだいぶ鉄道車両然としています。

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運材台車同士の連結面。
連結こそ鎖で行われていますが、ブレーキ管が装備されているのが他の展示車両との最大の違いです。
木曽森林鉄道の運転規模の大きさが垣間見えます。

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車端部には手ブレーキも設置されて連結器には緩衝器も付いていて、先ほどの木製平トロとの装備面の違いが間近に観察出来てとても面白いです。
平台車という狭い括りでも、使われる環境によってこれだけ差異があるのが興味深いナローの興味深いところかもしれません。
線路は少し先まで伸びていて、しっかりした車止めが設置されています。
バラスト敷きのように見える線路と車止めは砕石をセメントで固めて固定してあります。

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KATO・鉄製トロ・木製トロは610mm軌間でしたが木曽森林の運材台車は762mm軌間なので、線路の一部が4線化されていました。

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こうして見比べると610mm軌と762mm軌の線路幅の差は結構大きいです。
762mmは北勢線などの旅客列車も走れるくらいの規格ですが、610mmでは産業用の軽軌道用途が殆どだったのも納得です。

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機関車側の線路は車止めではなくカーブしながらさらに先へ線路が伸びていて、遊歩道と交差する箇所まで続いています。
静態保存車の展示では車両が載る最低限の長さの線路しか無い場合が多いですが、こうして線路が先に続いているとまるで本物の軌道のように見えて実感的です。

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ニュータウンにある公園ではありますが、自然に囲まれた公園で遊歩道が未舗装なのもあって、ナローの車両達が非常に良く馴染んでいるロケーションなのが凄く気に入っていて何度も足を運んでいます。
車両の退色・錆や一部パーツの破損など、やや不安な状態なのが気になるところです…
このKATO編成以外にも公園内にはトロッコをモチーフにした展示物がいくつかあり、ナローの静態保存車両ももう1箇所あるので今度はそちらを見に行ってみることに。

つづく。

どうも。。


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この前「Zショーティー動力を使ってNナロー鉱山ELを作る」で機関車を2両増備しました。
これは今後石灰石鉱山レイアウトを追加製作するときに備える意味合いも強いですが、情景製作の面でも前もってやりたいことがありました。
今までに製作した石灰石鉱山レイアウトの上部軌道まわりはどちらかと言うと選鉱場や地上区間がメインになっていて、地中を通る坑道内の作り込みはあまりやっていませんでした。
手が入れにくく作り込みづらいのと地上と比べて目立ちにくいと思って製作を後回しにしてディテールも最小限にしていましたが、いろいろな資料を見ているうちにやはり鉱山鉄道は坑道を走る姿が凄く重要だと感じるようになって、次は坑内表現をもっと作り込んでみようと思いました。
しかし敷設した線路とその上に被さる山=地上部分を工程面でバランスを取って坑道内を作り込むのはとても難しかったので、まずはミニジオラマ形式のモックアップを製作して坑内の岩肌と線路面のディテールや小物類の取り付けの製作を検討することに。

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線路はZJゲージの物を使用。
ロクハンよりも前に発売された道床付きのZゲージ線路で、現在は絶版になっています。
1/220スケール用として発売された割に枕木が大きく間隔も広めになっていて、どちらかと言うとNナローとの相性が良いです。
レールがロクハンやPECOよりも細いので、より一層ナロー軌道の華奢な線路表現向きに感じて、ポイントなどが発売されずに絶版になってしまったのが悔やまれます…

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土台と枠組みはプラ板とプラ角棒で製作。
先ほどの線路の長さに合わせています。

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プラ板で作った枠組みを最終的にはL字型に組み、床板と背景板になります。
背景側のプラ板にスタイロフォームを切り出して両面テープで貼り付けます。

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スタイロフォームを坑道の形になるようにカッターで削りこんでいきます。
線路側のプラ板とスタイロフォームを貼った背景側は、岩肌表現を作りやすくするためにまだ固定せずに別々で仕上げています。
線路はレールを塗装して、道床の左右の高さを嵩上げするためにコルクシートを貼りました。

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仮置きして建築限界を確認しながら岩肌を削っていきます。
粗い凹凸を作りながら断面をうまくカーブさせた形に削るのは結構難しかったです。

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スタイロフォームを削り終わったらポポンデッタ(ポポプロ)の下地用パテと下地用塗料を塗って表面を固めます。
これを使うとちょうど良い加減でスタイロの目が埋まって、かなり手軽に岩肌っぽい質感に出来ます。

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下地用塗料のグレーの上にベージュ・茶色・ダークグレー系の水性アクリル塗料でウォッシングして色合いに変化を付けます。
その上から明るめのライトグレーでドライブラシして凹凸感を強くします。

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線路側と固定する前に小物類も取り付けてしまいます。
KATOのラーメン架線柱から架線と電線の碍子を切り出して使用。

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天井部に架線を吊り、側面上部に電灯配線を取り付けました。
架線は0.3mmの真鍮線を碍子に瞬間接着剤で固定していて、このあと茶色に塗装しました。
電灯はチップLEDを使用して、LED自体の配線はプラ板の裏側に通してダミーのケーブルを刺繍糸で表現しています。
チップLEDは秋月電子で購入した配線済みの物で、CRDを繋いで乾電池2本(3V)で点灯するようにしました。

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坑内の資料でよく見かける配管も再現してみることに。
2mm丸プラ棒に2mm幅でカットした3mm(内径2mm)プラパイプを等間隔に接着し、その下に1mm角棒を台座として接着して製作。
ヨレヨレ感を出すために台座ごとに少し折り曲げて綺麗な一直線にならないようにしています。

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茶色で塗装して線路脇に配置してみます。
台座がバラストに埋もれかけた状態にするためにバラスト散布前に地面に接着しました。
もう少し錆っぽい塗装にしたほうが良かったかもしれません。
コルクシートはバラスト散布前にタミヤのテクスチャーペイントのライトグレイで塗って目立たない色にしておきました。

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岩肌と小物類が完成したので線路側と背景側のプラ板を接着し完全固定。
線路と岩肌の間に若干隙間が開きますが、バラストで埋めることが出来るのでこの段階での固定にしました。
バラスト固着のボンド水溶液が乾いたらエアブラシで線路をウェザリングしています。
最後にプラ板の断面をつや消しブラックで塗装して完成です。。

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電灯が灯る薄暗い坑道が一直線に続いているイメージで製作しました。

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この前製作したELと。
ELにはヘッドライトを追加取り付けしています。

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断面はこんな感じになっています。
逆U字型にするのが正確ではありますが、作りやすさと完成後の見やすさを重視してこの形にしています。

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今回はTwitter上で開催されたエア軽便祭に投稿するのに合わせて製作しました。
動画も撮ったので合わせて投稿してみました。


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今後の石灰石鉱山レイアウト製作のためのモックアップ的な存在でしたが、撮影用のお立ち台としても使えそうなので、待避所や積み込み所を設けたバージョンを追加製作しても面白い気がしてきました。
レイアウトでは今回のような直線ではなくカーブや分岐のような複雑な形状もあるので、作り込みは想定よりも大変になりそうです。

つづく。

【探索日:2020年11月】

どうも。。

また過去に出かけたレポです。
今回も自転車を輪行して廃線探索に行ってきました。
東武東上線・JR八高線の小川町駅から分岐していた東武根古屋線の廃線跡を辿っていきます。
東武根古屋線は1926年に開業した全長約4.3kmの貨物線で、主に石灰石の搬出を目的に敷設された路線でした。
廃止は1967年と、以前探索した二俣尾駅の浅野セメント専用線とかなり近い時期に役目を終えています。
開業から廃止まで非電化で、東武鉄道の蒸気機関車が主に活躍しましたが末期は東上線の無煙化により国鉄のC58が代わりに入線していたそうです。
Googleマップで予習すると線路は殆どが道路転用されているようでしたが、ちょうど八高線沿線にいろいろ見に行きたい場所があったため同時に探索しに来てみました。

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八高線で小川町駅に来ました。
東急の車両とキハ110が並ぶ景色はいまだに見慣れませんね…
構内は広くて留置線もありますがJRと東武の線路は繋がっていません。

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東武東上線のホーム。
さっきの写真のように小川町まで東急からの相互直通運用が来ていますが、ここから終点の寄居までは4両のローカル運用に。
ホーム横にはかつて貨物側線だったと思われる保線側線があり、かつての貨物輸送時代の面影が残っています。

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小川町駅前で持ってきた折り畳み自転車を展開して廃線跡方面へ出発。
JRと東武の2路線が乗り入れていますが、改札は平屋の駅舎にある1箇所を共用しています。
見た目こそ改装されていますが、平屋建てで駅前ロータリーと駅舎の間が階段になっていて駅舎がホーム側に高さを合わせている、国鉄時代の造りが今でも残された貴重な駅です。

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東武線沿いの道路を寄居方面に進んでいくと変電所が見えてきます(写真が小川町方面を望んで撮影)。
ここから根古屋線が分岐していて、変電所もかつての線路跡に建っています。
小川町駅構内からこの辺りまでは東武線の本線脇に路盤も残っているようで、一部は引き上げ線として今でも利用されています。

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変電所の向かいを見ると、緩やかにカーブしていく鉄道路線らしい線形の道路が続いています。
しかも道路下にはかつてのガーダー橋の橋台が残されていました。

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周囲の小高い山を避けるようにカーブしながら線路跡を転用した道路が進んでいきます。
小川町駅から勾配も非常に緩やかですが地形的に線路を敷設しにくそうなエリアを大きく迂回したようなコースを取っていて、重量の大きい列車が走行する貨物線らしい線形かもしれません。

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先ほどの橋台以外はこれといった遺構は見当たらず、いまのところ道路線形に面影が残るのみです。

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しばらく進むと切り通しを抜けます。
ここも道路化に際して拡幅されたのだと推測しますが、その先のカーブが結構な勾配になっていて、現役当時とどの程度変わったのか謎です…

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切り通しを抜けて下りながら槻川沿いへ向かっていきます。

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中学校の校庭横を通る線路跡。

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築堤になっている線路跡。
橋台は拡幅・改修されていて面影はありませんでした。

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築堤を下って右にカーブしていくと商店や人家が比較的多いエリアに。
このカーブの先辺りに大河荷扱所があったそうです。

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畑の中を一直線に進む線路跡。

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しばらくすると線路跡は槻川沿いに出ます。
矢岸歩道橋というトラス橋が架かっていて、この辺りは槻川荷扱所が設けられていたそうです。

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根古屋線跡はさらに先へ伸びているので、川沿いの道路を進んでいきます。

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道路の右手の斜面は茂みになっていますが、なにやら遺構のような物も見えます…
ここが根古屋線の終点である根古屋荷扱所のあった場所です。

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雑草が生茂る斜面の中にかつての根古屋荷扱所の遺構が残されています。
線路跡の遺構は殆ど残っていませんでしたが、ここに来て大きな痕跡に遭遇できました。
現役当時は東秩父村にある鉱山から索道がこの荷扱所まで敷設されていて、ここで鉱石を貨車に積み込んで出荷していたそうです。
せっかくなので茂みを掻き分けて近づいてみることに…

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石垣をよじ登って鉱山設備の間近まで来ました。
鉄骨とトタン板で出来た遺構が今もかろうじて現存しています。

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朽ちて宙吊りになった鉄製階段。

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鉱山設備の内部。
わりと小規模な施設だったようでした。
斜面上部である右側から鉱石が落ちてきて、選鉱や粉砕作業などが行われていたのだと推測します。
風でなびいたトタン板が時折激しく音を立てる以外は環境音が聞こえない、独特な静寂の空間です。

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一部の機械類は撤去されてるようで、土台だけが残されていました。

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下部にタイヤが付いていて回転する機械。
これも鉱石の粉砕・攪拌で使われるものでしょうか。
床は朽ちかけた鉄板なので、先ほどの階段のように抜け落ちそうで神経を使います…

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線路のあった方向に向かって伸びていたベルトコンベア。

かつての荷役線跡は深い茂みになっていて線路などは確認出来ませんでした。
しかし、これだけでも鉱山設備が残っているのは興味深かったです。

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ついでなので廃線跡以外にも周囲を散策。
槻川沿いは自然が多く落ち着いた景色が多いので癒されます。

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小川町駅へ戻る途中に見つけた、気になる風景。
用水路に沿って建つ伝統的な日本家屋の塀や門に、橋を渡って家の門へ入る造りや用水路へ降りるための階段など、とても惹かれる組み合わせの景色でした。

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小川町駅周辺は古い街並みが多く残されていて、じっくり情景観察したくなる街でした。
八高線沿線には他にも気になる場所がいくつもあるので、順を追って見ていきたいと思います。

おわり。


消散軌道風景 Vol.3 (イカロス・ムック)
岡本 憲之
イカロス出版
2020-07-29

【探索日 2021年1月】

どうも。。
ここ最近は出控えていましたが、過去に出掛けたネタが沢山あるので少しずつアップしていこうと思います。
今回は今年の1月に見に行った専用線跡を記事にしてみます。

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青梅線で奥多摩方面へ。
中央線のグリーン車組み込みに伴う12両化工事が進んでいる立川〜青梅間とは違い、青梅〜奥多摩間は待避線の廃止や本数削減など寂しい話題が多く心配です。

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青梅線といえば奥多摩エリアが魔境的スポットですが、今回は二俣尾駅で下車。
古レール転用を転用したホーム柱と、E233系のみが行き来する路線のギャップのある情景が好きです。

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二俣尾駅の橋上駅舎(跨線橋)から奥多摩方面を望む。
1面2線+待避線の配線ですが、右側の待避線は本線に合流したあとも路盤が本線横に続いていきます。
これはかつての浅野セメント専用線の廃線跡で、雷電山から産出されて索道で運搬された石灰石を積み込む専用線がありました。
1929年に開業し1964年廃止という、かなり古い時期に使われなくなった専用線です。

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先ほど跨線橋から見えた踏切まで来ました。
専用線の路盤跡には線路が敷かれていた痕跡が今も残っていました。
踏切も目の前には畑と荘厳な日本家屋が建っていて、なかなかジオラマ映えしそうな景色です。

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踏切から線路脇の道を進んでいくと青梅線を潜りますが、そこにも本線と併走するかたちで専用線の橋台が残っていました。
ガーダー橋が掛かっていたらしく、ネット上で検索すると数年前までは現存していた様子が確認できますが撤去されてしまったようです。

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専用線のさらに先へ進むために側道の無くなった線路沿いを外れて見晴らしの良い道路へ。
雲一つ無いカラッとした澄んだ空気がいかにも関東地方の冬っぽくて、個人的には一年で一番好きな気候です。

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人家が数件しか無い袋小路の道へ続く踏切を渡ると、本線からカーブしながら山の中で向かっていく路盤が見えてきます。
しかも線路どころかポイントや木製架線柱まで現存していてテンションが上がります。。

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落ち葉に埋もれつつもしっかり現存する専用線跡のポイント。
石灰石の積み込みホッパーは2線分あり、ここで分岐していたようです。

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転轍てこまで現存しています。
ポイントとの連結機構が外れているようで転轍しませんでした。

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苔生した転轍てこ。
実際に手に取ると想像以上に重く、これを入れ換え作業のたびに動かすのは結構な重労働だと思います。

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分岐後もカーブしながら進んでいく線路。
廃止から半世紀近く経っているのに線路が現存し続けていたのは驚きです。

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小川を跨ぐために架けられた小さなガーダー橋も残っていました。

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線路の間に生えた大きい樹木が廃止後の年月の長さを物語っています。
橋の先へ行くにはガーダー橋を渡る以外ルートがありませんが、枕木が朽ちて無くなっている上にレールが残っていて非常に渡りづらいので、結構神経を使いました。

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ガーダー橋から少し進むと線路が埋まって確認できなくなっていき、地面は湿地帯のような状態で進むのが難しくなってきます。
専用線は山肌を削って切り通しにしたような線形で終端になっています。
かつてはここに木造の積み込みホッパーがあり、廃止後も1970年代までは現存していたようです。
「トワイライトゾ〜ン MANUAL」にはホッパーが現存していた頃の写真が掲載されていて、山中に建つ巨大な木造ホッパーの威容が強烈に印象に残っています。
実はホッパー跡の先の雷電山にも鉱山施設の遺構がいくつか残っているそうなのですが、この日は別の予定があったため専用線のみの探索で終了しました。
そのうち追加探索しに行こうと思います。

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この手の廃専用線も近年は少しずつ姿を消しているので、見れるうちに見に行って記憶に留めておきたいですね。

どうも。。

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ロクハンのZショーティーの足回りを使用して製作したNナローの鉱山鉄道は、安価で小型ながら安定した走行性能で、今まで実現しにくかったNナロー鉱山鉄道車両を作ることが出来ました(製作記事はこちら)。
自分が製作した鉱山編成は2軸車輪で全高の低い電気機関車を再現するために動力ユニットを機関車に組み込まずに次位の人車を動力車として走行させています。
以前製作した石灰石鉱山レイアウト(こちら)では線形に余裕があったためか安定してノートラブルで走行していて、走りの面ではあまり不満がありませんでした。
しかし去年から今年の冬にかけて製作した石灰石鉱山ミニレイアウトではボードサイズをかなり小さくしたため、動力車は走行負荷の大きい急曲線を自重の軽い2軸トレーラー車を押しながら鉱車数両を牽引するというシビアな走行条件になってしまいました。
そのため脱輪や曲線上での空転が多発してしまい、走行面で課題の残る状態でした。
そこで、トレーラー機関車を動力人車が押す方式をやめて動力入り機関車が先頭に立って鉱車のみを牽引できる新車両を製作することに。

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今回も足回りは引き続きロクハンのZショーティー動力を使用。
ボディは基本的にプラ板で自作しますが、前面はフリーランス地方私鉄製作で余っていた鉄コレの日車標準型を一部流用します。

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福島県内にて撮影。2020.9
動力ユニットを収めるためにプロポーションも大きく変わるため、以前製作した車両とはプロトタイプも変更。
今回は福島県某所に保存されている鉱山ELをモチーフにしてみます。
湘南顔を彷彿とさせる大型2枚窓に、ディテールが案外少ない側面部、パンタグラフまわりなどを雰囲気を動力のサイズに落とし込むことに。
塗装は情景や鉱車と馴染むように、別の鉱山で活躍していた車両をイメージしたものにすることに。

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メインのパーツを切り出しました。
以前製作した動力入り人車は0.5mmプラ板で自作しましたが、長時間走行での動力ユニットの熱によって歪みが出てしまったので、今回は1mmプラ板を使用して強度を確保しています。
前面は日車標準型の貫通扉やおでこ部分をカットして湘南顔風に接合。

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側面には運転席の扉と点検蓋風にプラ板を貼り付けてディテールを嵩増し。
鉱山鉄道の機関車では車体が小型なため扉が片側にしか無い車両や扉そのものが無い車両もありますが、今回は動力に合わせて実車よりもかなり大型になっているので両側に設置しています。
引き戸をイメージしていて、上下のレール部分は0.5mmプラ角棒で再現し扉本体は0.3mmプラ板を切り出して製作しました。

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出来るだけ車体サイズを小さくしたかったので動力ユニットギリギリの寸法で作っていて、斜めに配置されているモーターは屋根を切り欠いてクリアランスを確保して全高を下げました。
この上にパンタ台を被せてモーターを隠します。

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前面パーツが二つ余っていたのと今後鉱山レイアウトを追加製作するときのために2両同時製作しました。
ヘッドライトは銀河モデルの新型国電切妻用シールドビームを取り付け。
見た目重視で先頭側は鉄コレのダミーカプラーを付けています。
パンタは入手しやすいNゲージ製品の菱形パンタの中で一番小さそうだったTOMIXのPS28Bを使用。

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パンタ台は0.5mmプラ板の上にTOMIXのPS13に付属しているランボードから台座を切り出して取り付け。
後ろ側のヘッドライトはプラのボルトパーツを切り出したものです。

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ディテールアップのために開放テコを真鍮線で自作して取り付けてみようと思いましたが、下部をゼブラ塗装するときに邪魔になってしまうのと、イメージがそれほど良くならない気がしたのでボツに…

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形になったので塗装に入ります。
金属パーツや塗装が乗りづらいプラパーツも使用しているので、まずはガイアマルチプライマーを吹きます。
そのあとサフを吹いて傷などを修正したあと、まずは前面部のゼブラカラーのために黄色を塗装。
ゼブラになる部分にマスキングして車体の本塗装に。

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鉱山系車両で見かける淡いブルーを再現したかったので、タミヤ ラッカーのダークゴーストグレイを吹きました。
パンタ台周りはガイアカラーのニュートラルグレーに塗り分けています。

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全体の塗装後にクレオスのウェザリングカラーでウォッシングして、それからゼブラ塗装に。
写真のように1mm幅のマスキングテープを1mm間隔で貼り付け、その上にエナメル塗料のつや消しブラックを筆塗り。

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余っていた銀数字インレタで側面に車番を貼りました。
全ての塗装が終わって仕上げにつや消しクリアを吹いて終了です。
パンタは今回も警戒色として赤系色に塗っています。

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種車の鉄コレ前面の窓ガラスを切り出してはめ込みます。
プラ板自作の窓切り出しでHゴムを再現するのは難しいですが、鉄コレを使えば窓ガラス側にHゴムが付いているので楽に再現出来ます。

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パーツを全て取り付けたら完成です。。
完全な同型機2両で、車番は「11」と「12」になっています。

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ヘッドライトは運転台側のみクリアレンズが入っていて、今後LEDを入れて点灯化する予定です。
カプラーは急曲線での安定性重視で製品のアーノルド仕様のままになっています。

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足回りは分解が面倒なのと走行に影響がありそうなので塗装していません。
鉱山鉄道なのにDT33を履いているのはご愛敬です。

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以前製作した2軸トレーラー機関車&動力入り人車との並び。
人車を編成に挟まずに走行できるので、ようやく純粋な鉱石列車になりました。

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トレーラー機関車を押さなくて良い分牽引できる両数も増やせると思うので、グランビー鉱車の増備を計画中です。
Zショーティーの台車は転がり性能が良いので、線形次第では10両以上の牽引でも安定して走行出来るのではと思っています。

最後に石灰石鉱山ミニレイアウト上で竣工記念撮影を。

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つづく。。



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