【探索日 2021年1月】

どうも。。
ここ最近は出控えていましたが、過去に出掛けたネタが沢山あるので少しずつアップしていこうと思います。
今回は今年の1月に見に行った専用線跡を記事にしてみます。

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青梅線で奥多摩方面へ。
中央線のグリーン車組み込みに伴う12両化工事が進んでいる立川〜青梅間とは違い、青梅〜奥多摩間は待避線の廃止や本数削減など寂しい話題が多く心配です。

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青梅線といえば奥多摩エリアが魔境的スポットですが、今回は二俣尾駅で下車。
古レール転用を転用したホーム柱と、E233系のみが行き来する路線のギャップのある情景が好きです。

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二俣尾駅の橋上駅舎(跨線橋)から奥多摩方面を望む。
1面2線+待避線の配線ですが、右側の待避線は本線に合流したあとも路盤が本線横に続いていきます。
これはかつての浅野セメント専用線の廃線跡で、雷電山から産出されて索道で運搬された石灰石を積み込む専用線がありました。
1929年に開業し1964年廃止という、かなり古い時期に使われなくなった専用線です。

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先ほど跨線橋から見えた踏切まで来ました。
専用線の路盤跡には線路が敷かれていた痕跡が今も残っていました。
踏切も目の前には畑と荘厳な日本家屋が建っていて、なかなかジオラマ映えしそうな景色です。

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踏切から線路脇の道を進んでいくと青梅線を潜りますが、そこにも本線と併走するかたちで専用線の橋台が残っていました。
ガーダー橋が掛かっていたらしく、ネット上で検索すると数年前までは現存していた様子が確認できますが撤去されてしまったようです。

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専用線のさらに先へ進むために側道の無くなった線路沿いを外れて見晴らしの良い道路へ。
雲一つ無いカラッとした澄んだ空気がいかにも関東地方の冬っぽくて、個人的には一年で一番好きな気候です。

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人家が数件しか無い袋小路の道へ続く踏切を渡ると、本線からカーブしながら山の中で向かっていく路盤が見えてきます。
しかも線路どころかポイントや木製架線柱まで現存していてテンションが上がります。。

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落ち葉に埋もれつつもしっかり現存する専用線跡のポイント。
石灰石の積み込みホッパーは2線分あり、ここで分岐していたようです。

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転轍てこまで現存しています。
ポイントとの連結機構が外れているようで転轍しませんでした。

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苔生した転轍てこ。
実際に手に取ると想像以上に重く、これを入れ換え作業のたびに動かすのは結構な重労働だと思います。

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分岐後もカーブしながら進んでいく線路。
廃止から半世紀近く経っているのに線路が現存し続けていたのは驚きです。

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小川を跨ぐために架けられた小さなガーダー橋も残っていました。

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線路の間に生えた大きい樹木が廃止後の年月の長さを物語っています。
橋の先へ行くにはガーダー橋を渡る以外ルートがありませんが、枕木が朽ちて無くなっている上にレールが残っていて非常に渡りづらいので、結構神経を使いました。

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ガーダー橋から少し進むと線路が埋まって確認できなくなっていき、地面は湿地帯のような状態で進むのが難しくなってきます。
専用線は山肌を削って切り通しにしたような線形で終端になっています。
かつてはここに木造の積み込みホッパーがあり、廃止後も1970年代までは現存していたようです。
「トワイライトゾ〜ン MANUAL」にはホッパーが現存していた頃の写真が掲載されていて、山中に建つ巨大な木造ホッパーの威容が強烈に印象に残っています。
実はホッパー跡の先の雷電山にも鉱山施設の遺構がいくつか残っているそうなのですが、この日は別の予定があったため専用線のみの探索で終了しました。
そのうち追加探索しに行こうと思います。

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この手の廃専用線も近年は少しずつ姿を消しているので、見れるうちに見に行って記憶に留めておきたいですね。